●新学習指導要領(平成20年1月17日 中央教育審議会答申より)

<目標>
 国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。
<改善の基本方針>
 書写の指導については、文字を正しく整えて生活に役立つ書写の力を育成するため指導の在り方の改善を図る。
<各学年の目標>
〔第1学年及び第2学年〕
 (ア) 姿勢や筆記具の持ち方を正しくし,文字の形に注意しながら,丁寧に書くこと。
 (イ) 点画の長短や方向,接し方や交わり方などに注意して,筆順に従って文字を正しく書くこと。  

〔第3学年及び第4学年〕
 (ア) 文字の組み立て方に理解し,文字の形を整えて書くこと。
 (イ) 漢字や仮名の大きさや配列に注意して書くこと。
 (ウ) 点画の種類を理解するとともに,毛筆を使用して筆圧などに注意して書くこと。

〔第5学年及び第6学年〕
 (ア) 用紙全体との関係に注意し,文字の大きさや配列などを決めるとともに,書く速さを意識して書くこと。
 (イ) 目的に応じて使用する筆記具を選び,その特徴を生かして書くこと
 (ウ) 毛筆を使用して,穂先の動きと点画のつながりを意識して書くこと

<内容の取り扱い>
 硬筆を使用する書写の指導は各学年で行い,毛筆を使用する書写の指導は、第3学年以上の各学年で行うこと。また,毛筆を使用する書写の指導は硬筆による書写の能力の基礎を養うよう指導し、文字を正しく整えて書くことができるようにするとともに,各学年年間30単位時間程度を配当すること。

学習指導要領における書写の位置付け

新しい学力観に立つ書写指導

  1. 書写指導のねらいとその位置付け
  2. 毛筆と硬筆の関連を図った指導計画
  3. 評価

新しい学力観に立った指導のあり方

4つのポイント

  1. 基礎・基本の徹底
  2. 主体的に取り組める学習指導の工夫 → 『生きる力』の育成
  3. 日常の書写力の向上
  4. 個が生きる評価

小学校「国語科」 新・旧学習指導要領の比較

旧学習指導要領
 国語を正確に理解し適切に表現する能力を育てるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。
新学習指導要領
 国語を適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を養い、国語に対する関心を深め国語を尊重する態度を育てる。

◇小学校国語科の改善の基本方針 

  • 国語科については,言語の教育としての立場を一層重視し,国語に対する関心を深め,国語を尊重する態度を育てるとともに,実生活で生きてはたらき,学習の基本ともなる国語の能力を身につけること,我が国の言語文化を継承・発展させる態度を育てることに重点を置いて内容の改善を図る。そのため,現行の領域構成は維持しつつ,実生活の様々な場面における言語活動を具体的に示す。また,[言語活動]のうち各領域の内容に関連の深いものについては,実際の言語活動において一層有機的にはたらくよう,それぞれの領域の内容に位置付けるとともに,必要に応じてまとめて取り上げるようにする。また,[言語活動と国語の特質に関する事項]を設け,我が国の言語活動に親しむ態度を育てたり,国語の役割や特質について理解を深めたり,豊かな言語感覚を養ったりするための内容を示す。
  • 学習の系統性を重視し,学年段階ごとに,具体的に身につけるべき能力の育成を目指し,重点的な指導が行われるようにする。その際,小学校においては日常生活に必要な国語の能力の基礎を育成するようにする。
A 話すこと・聞くこと
B 書くこと
C 読むこと
[言語事項][言語活動例]
A 話すこと・聞くこと
B 書くこと
C 読むこと
[伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項]
◇小学校国語科改訂の具体的事項
  • 学習内容の改善・充実・・・内容構成の見直し
    • 言語活動例を「内容の取り扱い」から「内容」に移行。
    • 伝統的な言語文化,言葉の特徴やきまり,漢字,書写から構成される[伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項]を新設。
  • 言語力の育成・活用の重視・・・記録,報告,解説,推薦などの言語活動を重視。
◆書写の指導に関する事項
○【漢字】学年別漢字配当表以外の漢字の提示には,振り仮名を付けるなど,漢字を読む機会を充実(交ぜ書き→ルビ付き表示へ)。書きについては,文や文章の中で使えるよう,指導を充実。
○実生活や学習場面に役立つよう,内容や指導の在り方の改善を図る。
○授業時数  30時間程度

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